物づくりの心

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物づくりの心

おすすめの本

平野裕之著 日刊工業新聞社 1,890円 1996/5/20初版


感想 4点(5点満点中)
読書期間:2001/12/10
「製造業の真髄」
製造業とはサービス業。工場とは製品を通して、顧客にサービスを提供する拠点。物づくりは技術に片寄りすぎているが、最も大切なのは「物づくりの心」だと筆者は述べています。
工場を改革していくには、人の意識を変えていく必要があります。本書を読むことで何が問題点なのか、工場の中でまかり通っている常識が実は非常識なのではないかと気付かされることがたくさんありました。本書には製造業の真髄がぎゅっと詰まっているので、生産現場で働いている人にはぜひ読んで欲しい本です。


要旨
1章 なぜ人は物をつくるか
我々が求めている「豊かさ」とは物質的な物ではなく気持ちとか心の豊かさではないだろうか。
同じ物でも買ったものと作ったものでは同じワクワクでも中身が違う。
モノづくりとは我々の生活を便利にする、いわゆる生産としての物づくり。
人間は物づくりを企業にあげてしまった。以来、人間は物づくりをほとんど忘れてしまった。残された消費サイクルはニーズと使用の二つだけ。
企業は生き物。環境に適応できなければ生きていけない。環境とは市場であり経済そのもの。よって「変革」しなければ生きられない。
7MEI
人:man
物:material
機械:machine
作業方法:method
販売:market
金:money
管理:management
技術:engineering 設計や製品開発
情報:information
下請け型企業は6MI。販売の機能はなく、技術なく図面通りにつくる。
工程でいかに市場変化をつくりこんでいくか、5MIのフレキシビリティーが最も重要。

第2章 物づくりの心
物づくりは技術に片寄りすぎているが、最も大切なのは「物づくりの心」。
製造業とはサービス業。サービスこそが自社が勝ち残る唯一のキーワード。工場とは製品を通して、顧客にサービスを提供する拠点。
工場のサービスはPQCDS
products:多品種化
quality:高品質
cost:低価格
delivery:短納期
safety:働く人々の安全性、製品の安全性、環境への安全性
生産現場の五つの診断項目
トップの考え方
働く人のやる気
物に対する考え方
機械設備に対する考え方
人の付加価値に対する考え方。ムダの多い工場は付加価値以外の仕事が多い。
工場における三つの「フ」加価値
ツケル「付」加価値:加工を付けて価値を高めること。
ズの「不」加価値:加工を付けず価値が高まらない。運搬、在庫
マイナスの「負」加価値:せっかく加工を付けて高めた価値をマイナスにしてしまう。不良、返品。
工場の必要には二種類ある。工場自らの必要と顧客からの必要。工場自らの理由で必要といってしまうことの多くは、真の問題を解決できずに、何か現実から逃避している見かけの必要。
お客様にとって、必要なものを、必要な時に、必要なだけ生産する。
IE:生産技術、生産工学。効率を高めるための科学技術。
ニーズのライン化:物は本来「1」ずつ使う。だから生産者も使い手と同じ1の単位でつくる。つくり手と使い手が同じ気持ちになる。
大量生産はすべてにおいて経済だけが優先する心なき物づくり。
決め事やルールを破っても誰も叱らない。躾ができていないのではなく、躾ていない。ご意見番のような上司が、物づくりには必要。
叱られ上手:「はい、わかりました」という受容の心。「すぐやります」という行動の心。「ありがとうございました」という感謝の心。
怒ることは相手に対して高ぶる感情を抑えきれずに、そのまま表情や行動にあらわすことで、相手を憎く思い、威圧してつぶしてしまう。
叱ることは、相手を伸ばしてやりたいという愛情が優先する。情けをもって叱れ。
自らの生き方、自らの能力を深く信じて没頭する、揺るぎない自信を持つことが必要。
プロダクトアウト:つくる側の論理を全面に押しだした物づくり。
マーケットイン:市場のニーズをそのまま生産に取り入れ、なおかつ量産より安くつくる。

第三章 イノベーションは泉のごとく
なぜを5回繰り返し、思考を止めている固定観念の壁をぶちやぶる。
改善だけでは企業は大きく変われない。
在庫はなければないで不安、あればあったで邪魔で余分。在庫は必要悪。
低減発想法:100あった在庫が50になった
ゼロベース発想法:まだ50の在庫がある。
ゼロベースで発想すべきこと。PICQMLS(ピックエムエルエス)
切替えゼロ(products)
在庫ゼロ(inventory)
ムダゼロ(cost)
不良ゼロ(quality)
故障ゼロ(maintenance)
停滞ゼロ(lead time)
災害ゼロ(safety)
問題意識がない以前に、「なぜ?」という単純な疑問意識がない
工場にムダがあるのは、そこに人がいるから。
ムダとは三要主義にのっとった付加価値以外の物事。
三悪(在庫、不良、欠品)を野放しにしておいて、後から取り締まろうというのが管理。管理は後手処理中心。最も優れた管理は管理しないこと。
加工・組立以外はどんなことでもムダ。
前向きのムダ:次の仕事をする時に物づくりに貢献する。
後ろ向きのムダ:将来にわたって、一切の価値を付けない。
ハンドルには右に回しても、左に回しても、何らタイヤの向きに関係ない、わずかな動き(遊び)がある。機能面から見たらムダであるが、この遊びがスムーズに車を右へ左へと運んでくれる。企業にはこの遊びが必要であるが、必要以上に大きいと、本質機能を損なう。
物づくり八つのムダ。作りすぎのムダ。手待ちのムダ。運搬のムダ。加工そのもののムダ。在庫のムダ。動作のムダ。不良を作るムダ。管理のムダ。
物づくりは本質的に現場から離れてしまったら終わり。すべての問題は現場にありき、すべて現場で対処せよ。
3現3即3徹:現場、現実、現物。即時、即座、即応。徹頭、徹尾、徹底。

第4章 生産へのこだわり
生産におけるメロディー:物の流れ。流れ生産。
生産におけるリズム:タクトタイム。高級品と大衆品は製品毎に売れる数量が違う。それなら製品をつくるリズムも、それぞれ違うはず。平準化。
生産におけるハーモニー:人と物と機械の組み合わせ。標準作業。
物づくりの真髄は「流れ」。人の流れ、機械の流れ、物の流れ。
流れ五訓
@不連続の流れから連続の流れへ。設備レイアウト(ライン化)
ロット生産:数量を製造の一単位とする。
バッチ生産:ある期間に必要な数量をまとめてつくる。
ジョブショップレイアウト(機能別配置法):旋盤やボール盤など同じ機能を持つ機械や仕事をひとまとめにして職場をつくるやり方。
フローショップレイアウト(製品別配置法):流れを重視。
A大きい流れから小さい流れへ。流れの単位(1個づくり)
1個流しはどんな小さなムダをものがさずあぶりだす。究極のムダ表面化技術。
B押す流れから引く流れへ。流れの力学(PULLシステム)
前工程は必要なものを、必要な時に、必要なだけつくって後工程に引いてもらおうとする考え。後工程はお客様。
C大波の流れからさざなみの流れへ。生産計画(平準化)
お客にあわせてバラバラでつくる。
D単一の流れから多数の流れへ。作業方法(多工程待ち)
甘い:いい加減に取り組んでいる、心をもって極めていない。

第5章 「ありがとう」の心を込めて
自分の身の回りのすべてのことに当たり前とする気持ちと、自己だけを満足させようとする欲望の心では、いつもいらだち不満のみが募ってしまう。
超生命体である地球が、痛みに耐え抜いて人間に資源を差し出している。この大きな慈愛を決してムダにしてはならない。
生産に携わるすべての人に、物づくりを愛する心が要求される。
忙しいという字は心を亡くすと書く。忙しい時は時間に追われ、時間を削り取っている時。そんな時人は相手を思いやる気持ちになれず、つい自分本意で行動してしまう。
物の整理で最も大切なことは心の整理。
赤札作戦:要らないものに赤い札を貼りつけて、誰にでも不要なものが分かるようにする整理のやり方。
企業は標準化に始まり標準化に終わる。
物の置き方の標準化:どこに(定位)、なにが(定品)、いくつ(定量)
品質、納期、安全などについて仕組み化すること。

第6章 これからの物づくり
製品の規格段階で愛着のもてる慈愛心を引き出さずに入られない、そんな製品規格。
PLは氾濫するものから消費者を守ろうとする制度。
地球の大切な資源をムダにしない物づくり。
国外へ移管される製品は、量のまとまるもの、まあまあの品質、長い納期。
国内に残る製品は、量のまとまらないもの、最高の品質、短い納期 → 個別少量受注生産
以上

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